今年もうちではエアコンや扇風機を使わなかった。
風鈴が昼間静かに鳴っている。
風鈴は、その高い音(おと)が
人に涼しさを感じさせるのではなく
風がなびいているな、
窓から入っているなと
音を聞くことで、肌を流れる風を産毛で感じる
それは想像力
想像力ってとても大切。
学ぶよりも感じること。
そして想像できる環境にいること。
たとえば、その先を想像で感じられるものを、
食べているということは
とてもすごいこと。
ふと気がつくと、
知っている人が作ったものばかり。
味噌、ご飯、海苔、やさいのひとつひとつ、それに醤油も。
これって、なにげにものすごいことなんじゃないかと
小さなコミュニティーを感じて
震えながら、暖かくなる。
風鈴をはずした窓の外では、
秋の虫の音(ね)が聞こえはじめた。