野菜を刻んで弱火にかけ
そしてある程度
熱が通ったところで、
炒めようとして
強火にした。
そしたら、
ふと野菜が、言った。
あついよ、やけしんじゃうよ。
じっくりと温めて、お風呂みたいに心地よくさせて。
いそがないで。
あわてて、
弱火に戻して
ごめんね、
と、ぼく。
で。
あのーほんとに声が聞こえたんですと
力説すると、ちょっと危ないので
それはこのへんにして、
考えてみると
炒めるイコール強火、ということもないような気がします。
強火で炒めると何かいいことあるんでしょうかね。
陽性にするとか、
水分を一気に飛ばすとか
その「いいかもしれない」というなにか明確な目的を
はっきりとは持たずに
いたずらに沸騰する温度より熱を加えることは
もともとそこにあったなにかを失わせるような
なにかを犠牲にすることなんじゃと。
栄養というより、命が変化する気がする。
などと、思うぼくはわりとまともなんだと思う。。