おいしいということを以前書いたけれど、
実は、お客さんに「おいしい」と言われると
嬉しい反面、ちょっとした戸惑いがあったりします。
おいしいのは、無農薬で作るために
手間をかけ、野菜がちゃんと矛盾なく育つ環境を
整えると、命が真っ直ぐ育ち、
結果としておいしくなるということなんですが、
つらいのはただ、
できのよくない野菜になってしまったときも
あるわけで、
できがわるくても野菜のいのちとしては
一緒で、これを買っていただかないと
農家は再生産できないとお届けしなくては
ならないと言うようなときがあります。
消費者の1人として自分でもわかっていながら
お届けしなくてはならないとき。
あるいは、
愛情こめた野菜は、みためよりも存在感が
ありますが、いい時期のできのいいものと比べてしまうと
劣っている、それを分かっていながら
お届けせざるを得ないとき。
そう言うときに思いをはせて、やおやは
おいしくないと分かっていながら届けざるを
えないときもあるのですけど
どうしようと、いま目の前の褒め言葉に
不安になって、ちょっとどきっとしたりします。
それはまるで、好きといわれて
なんで?、わたしのどこが?と
自信なく不安に思う心のような、
おんなごころのように微妙です。
おんなじゃないけど。