TAROやおや’s blog

仙台で無農薬の野菜をセットにして配達しているやおやです。

畑の思いを抱えて、街を耕す

ぼくが半年前の冬、高熱が出ても、
休めずふらふらしながら
配達最初のお客さんのNさんにいただいたのが
タッパーに入った「玄米スープ」。
 
そのときに初めて飲んで
不思議と内側から力がわいてくるのを
感じました。
太陽のエネルギーを補給したような。
そのとき作り方を聞くと
大変手間がかかるもの。
つくった人への感謝が仕切りでした。
 
ぼくがやおやを始めると決めたとき
一番最初にお客さんとして名乗りを
あげてくれたのが、Jさんでした。
あのときお客さんなんているのかなあ
なんて半信半疑だったぼくの前にすっと
差し出してくれたような、暖かな手を
(気持ちの部分ね)
いまも忘れられません。 
ときどき出動する大きな2トントラックは 
Jさんに無償でお借りしているもの。 
善意をほんとにありがたくいただいています。
 
これもやおやを始めるまえのこと。
桜沢さんという玄米生食の先生が
講演をしたテープをみんなで聞こうという会があり
ました、その内容は玄米生食とは違うのですが
幸せについて。という内容は玄米生食の目的で
ひとの目的であると言う内容はしみました。 
ちゃんとマクロビオティックとかかわり始めたのは
そこ、「まくろび庵」がきっかけでした。そこで野菜を
食べたことも今もこの仕事の核として存在しています。  
こんな仕事をしたいとほとんど夢だったときに 
温かく背中を押してくれたのもそこのoさんとwさんでした。 
マクロビォティックの懐のひろさ温かさを感じ 
勇気付けられたことを思い出します。  
 
いままで大体の知識としてはあったものの
もう少しちゃんと勉強したいなと、
お客さんに届ける野菜にもともとある
「安全」や「おいしい」に加え、
ぼくが届けるには料理の根底が
必要な気がして、その後も半年間勉強に。
(継続中)
 
これはJさんのお母さんのことを思っていたら、
そこにつながるいろんなことがつらつらと、つながり
単独ではなくなって、いろんな思いが
交錯してきたので書きとめておくことにしました。
 
Jさんは自分の家族、実家、義理の親までお客さんを
紹介してくれました。
実家に届けていたので、直接対応するのはお母さんとも
いくらかはなしをさせていただく関係でした。
あるとき、実家の配達休みたいと連絡があり
母親が入院したと言うことでした。
末期のがんで余命数ヶ月と言うこと。
 
ぼくの母親と同じ経緯だったもので
自分の思い、これからの経過について
非常なほど覚悟を伝えたものです。
自分がどんな思いでなにが辛かったか、など。
 
その後も、経過についてたまに連絡があり
そのたび2人して電話口で泣いたものです。
あるときなにも口にできなくなったと
みんな戻してしまう、つわりみたいな感じで
いままで平気だった匂いがだめみたい。
 
ちょうど勉強中だったこともあり
病気の体のときの状況、
つわりという異物の状態とがんと言う
異物の状態、照らし合わせて
生命力のあるものをと、感じ陰と陽の考え方を
伝え、「玄米スープ」ならと、あのときの自分の
感じた味を、伝えました。
手間がかかるけれど、やってみて。
 
その後Jさんは、がんばってやっていてくれました。
毎日根気よく。
ぼくの配達した野菜も皮ごとジュースにして
お母さんに飲ませてもいたそうです。
除去したおいしくない病院食はさっぱり食べられなかっのに
戻さずに、ちゃんと食べられて、
お母さんの体の力になってくれました。
 
そして昨日、いつもと違って
少しぼわーんとした感じのJさんから
電話がありました。
口を切るのを待ちました。覚悟しながら。
お母さん…
がんが消えてた。
 
それからやはり狐につままれたような
Jさん、自分のしたことを
ぼくに話してくれました。
何もしていない、ただ玄米スープと
ぼくの野菜を毎日ジュースにしただけ。
 
なんともぼくも信じられずに
生命力のある野菜の力に驚き、
それはきっとJさんの手のマッサージや思いが
お母さんの手当てになったんだよと
伝えてあとはなにも言えなくなりました。
 
もちろんこれからどんな状況になるか
わからない、ちょっとした
神さまのプレゼントの時間かもしれない。
 
けれど…。
命にうれし涙がこぼれます。
つながりに思いをはせてまた、こぼれます。
ありがとうございます。
 
 
 

基本セット5品1000円 標準セット6品1200円 満足セット7品1400円 大盛セット10品1950円 特盛セット13品2500円 他、ご要望に応じて苦手なものは他の野菜に入れ替えたり、追加注文可能です。