厳しかった季節が緩み
移り行くこの時期に
いつも思い起こす風景があります。
それは山形の小国町に近い湖。
激しい事故で体調がひどく
人にあわせるような仕事ができなったことで
ぼくが自給自足を目指して
東京から越して最初に住んだ山の近く。
(隣の家までクルマで30分、川の水を引いた家)
そこはふだんは水がない川辺なのですが
たくさんの雪解け水が流れ、
湖水と一体化して冷たい青い水に
新緑の淡い緑のぶなが半分沈みます。
青い湖にぶな新緑が、朝の湖水に漂う白い靄に
浮かび上がります。
それはもうこの世のものとは思えない
めったに出会えない、奇跡のタイミング。
購入した土地は雪害の特別対策費が
出る町のさらに山の中で
想像以上に厳しい自然環境だったので
体調や心に復活の兆しが見えたため1年で、山を降り、
結果として自給生活はできなかったけれど
あの大地と溶けあい許されるような
天国のような風景は憧れそのもの。
忘れられない霧の中の風景。