会社の なかに配達。
「ことし 最後でしょ」
帰り際、 顔を覚えてくれた
いかつい警備員が
珍しく言葉を投げかけてくれる。
うれしそうに、笑う。
たぶん、自分も休みなんだろう。
28日まであとなんにち。
それを数えてなのかな。
いやそれだけじゃないかな。
来年もまた変わらずくる。
だけど、
休みに入るというのだけとはまた違う、
一度終わりというのがきっと
たのしいのかもしれない。
なにかをやり終える、充足感。
そういえば、ぼくもお客さんに
今年一年ありがとうございました と
お礼をいいはじめている。
慣例だからではなく、
こころから、
ことしいちねん、ありがとうごさいました。
よいお年を。
その言葉、挨拶をするほど
だんだん軽くなる自分を感じている。
今年一年ありがとうございました。
ふだん、不義理をしているお客さんに
ちゃんと挨拶をしたい。
一度、区切りを付け
そしてまた再生。
ひとの知恵だったのかもしれない。
ずっと同じ時間が連続しない
一年と言う区切り。
らいねんもよろしくお願いします。