放射性物質と水 Q&A産経ニュース
2011.3.24 00:56
東京都の水道水から放射性ヨウ素が検出されたことで新宿区の保育園では水道水の代わりに備蓄用ペットボトルの水が園児に与えられたが、水の疑問点を専門家に聞いた。
A ヨウ素は活性炭に付きやすい性質を持っているので、活性炭を使ったフィルターなら市販の浄水器でもヨウ素を減らす一定の効果はある。しかし、セシウムには市販の浄水器では濾過できない。ヨウ素、セシウムとも完全に濾過するためには、不純物をすべて取り除いて完全な純水を作る浄水器を使う必要がある
Q 煮沸したら放射性物質を飛ばせるのか
A ヨウ素の沸点は約184度。100度近くにまで温度が上がると多少は飛びやすくなる。セシウムの沸点は600度以上。水を沸騰させても意味はない
Q ミルクを作る場合、ミネラルウオーターで代用すればいいのか
A 一般的なミネラルウオーターなら大丈夫。ただしカルシウムやマグネシウムなどを多く含み、ミネラル分が高い「硬水」は、ミネラル過多で下痢になるなど乳児の体に負担をかけるので避ける必要がある
要点(taro)
ヨウ素は半減期が8日であり、汲み置きし数日放置後、煮沸。
活性炭の粉をよく除去したものをPETボトルなどにいれて
煮沸水を入れておけば視覚的、効果より精神的にメリット。
硬度が高い水は下痢しやすいしミルクが解けにくいが、これも
同様に煮沸で硬度を下げることは可能である。
ヨウ素に富む海藻類摂取を日に数グラム、またヨード
過敏症がなければイソジンの添付文書に従いうがいを1日3回
程度をおすすめ。(飲用ではなく)
セシウムについては現在有効的な対策はないが、カリウムと同様の
体内動態をとることから、腎臓機能に問題なければ正常なカリウムを
含む食品を日常摂取量の範囲で取ることが効果より精神的にメリット。