TAROやおや’s blog

仙台で無農薬の野菜をセットにして配達しているやおやです。

畑の思いを抱えて、街を耕す

ジレンマ

どこかで儲けをだしてください。
まじめな顔で、お客さんに言われます。
そうでないと、ぼくの身体に何かあったときも
配達を休めず、結果として仕事を長くできなくなる
ひいてはわたしもこの野菜を食べられなくなるから

と、まじめな顔で。

 

はい、実は最近ちょっと疲れていて
朝起きれなくて、そんなことをふっとかんがえたりしていましたので
おっしゃることはとてもよく、はい。

で、儲けというのは言葉が余りよくないのですが
きちんと売り上げて、きちんとまわさないとということは
普通の仕事として考えると、とてもよくわかるのです。

けれど、こと、無農薬農業にかかわると

とたんになかなかそれは難しくなる。

どうしてかというと、
たくさん作って、売る、そしてひとつあたりのコストを下げるという
当たり前の方式が通じないからなんです。
なので当然、たくさん配達という、方式も通じない。
安定して作り流通ということもできない。
天気しだい、病気にもなる、虫にも食われる。

そんな農家さんを価格でも支えつつ

そしてコストの上乗せをしていくと
工業的農業生産の引き算で成り立つ一般的な
農業の価格とはどうしたって張り合えない。
倍どころか、正直三倍くらいの価格で
ようやく適正だというところに落ち着きます。
そこを普通のスーパーでの野菜の価格に
ほぼ近いくらいの価格で出すためにつきつめ努力をしているので
儲けなど、なかなか。

だって、高かったら買ってもらえないでしょう。
なにかに投資すればまた高くなるから、そうしたらまた。
ぼくが削りに削ってひとりで配達をしているのも、
ただ、大切な野菜をわかってくれるひとに

届けたいからという思いだけで
それ以上望むとたぶん受け入れてもらえない痛みを
かかえることになるので、それはちょっと受け入れがたく悲しいのです。

いまはそれで生活できるありがたさを抱きしめつつも

無農薬野菜の価値ってなんだろうなと思ったり。
外食や動物性のものや、薬にはお金使うのにな。
無農薬にかかわると、たいていだれしも陥る
そんなジレンマ。

基本セット5品1000円 標準セット6品1200円 満足セット7品1400円 大盛セット10品1950円 特盛セット13品2500円 他、ご要望に応じて苦手なものは他の野菜に入れ替えたり、追加注文可能です。