TAROやおや’s blog

仙台で無農薬の野菜をセットにして配達しているやおやです。

畑の思いを抱えて、街を耕す

無農薬野菜は毒?

小物雑貨屋さんのGさんからメールをいただきました。


> お久しぶりです(^^)
> 今日は野菜のことでお伺いしたいことがありご連絡いたしました。
> 先日、ある方から聞いた話が頭に残り自分でも少し調べてみたのですが色んな情報がありわからなくなってしまいました。その方は県内でトマトを生産している農家の方です。ふとしたことから無農薬の野菜の話になり、『無農薬野菜は虫などから自分を守るために毒性の強い成分を作る。それが発ガン性がある。農薬を使った野菜は農薬に守られてるから毒性を出すこともない。だから、自分は農薬を使っている。』という話でした。私は、それもどうなの?と否定したい気持ちで少し調べてみたところ、ブルースエイムズ博士の研究が元になっているようです。色んな情報が溢れており一消費者として素朴に疑問を感じています。絶対無農薬の方がいい!と納得したいという気持ちもあります。もし、詳しく書いている本などありましたら教えていただけないでしょうか?

 

こんにちは。
なにから書きましょうか
いろいろ学者というのはなにか重箱の隅のほこりを
発見するのが仕事なわけで、
空気、酸素も発ガン性があるというし
不安になる事多々耳に入ってくるので困ったものですね。

 

研究して、「ある」ものを見つけるのは、割とたやすいものですが
それらが「ない」と検証はたいへん で 社会に「ある」ということが
うけいれられてれば反論の検証も労力をかけてしても意味があることですが
まともなひとは、「ある」といっても
さほど相手にしてないんではないでしょうか。
それはまず、発がん性とかアレルギーの要因といっても
植物によっても違うし、細かいことをいうより、
ほかのむしろ大きなところから見ればさほど意味がないことになりますから。

 

さかのぼれば、わかるのですが
戦前は農薬を使用せず、野菜をつくのぼくたちはそれを食べてきて
それはもうずっと何十何百?という世代にわたり
延々脈々と営んできたこと。

 

農薬使い始めのは、戦後のことで、
それから広まって人間も3世代くらいしか経ていないわけです。
タネ屋さん曰く、種はだんだん弱くなっていますと。
そのため防御のため、農薬はだんだん強くなっていっていると。
過去に農薬で障害を負ってアレルギーになったので
いまは無農薬農業をしている農家も。
植物が虫のためにもつという微弱な毒の比ではない強力な農薬は
植物の中に入っていて、防御ではなく食べたものが死ぬようになっているから恐ろしいと。
殺菌剤もあり、それは細菌を皆殺しにします。
あるいは窒素系の化学肥料は植物の中で亜硝酸窒素に変化して
発がん性どころか、食べた牛が死んで問題になったこともあります。
そんな強くなっていく農薬のものを食べたくはないし
身の回りの土を汚してほしくない。

 

過去農薬を使った土ではいきなり無農薬でやろうとしても、育つ野菜は
やはり不健康なので、虫が 寄ってきます。
その野菜をもってどうというのはちょっとフェアではないですね。
自然循環のなかにいる健康な野菜には、虫はこないものです。
無農薬農家は健康に育つように、健康な土を作るべく肥料なども抑えています。
農薬と化学肥料はセットで、やたらに肥料を食うようなそういうもの。
そしてそれを多用した結果、土は病み細菌はいなくなり
確実に固くなって、荒廃していきます。

 

話しはずれてしまうけれど、人造の餌をやって育てた蚕は
3世代まではなにもなく育ったけれど
それ以上は交尾をせず、そこで
種が途絶えてしまうという実験の結果が印象に残っています。

 

なにより農薬を使う使わないというより
全体で見てみるといろんなことが見えてくると思います。
命というのは、全体ですから
それを頂くということは、命が満ちるということです。

 

無農薬野菜というのは、自然の営みの中で育った野菜を
からだに入れるということで
自分も間接的にその命の営みのサイクルの中に入るということなわけで
ですから、農薬を少し使ったほうがおいしいとか
ひとの操作、意図するのとはそういうこととは違って
ひとから離れたとこ、植物が自らそうしたいという
意思の中で、育ったものをそのまま頂くというとこに
あるということで、ミクロ的にどうというより
全体、通して考えると無農薬野菜は
農薬を使った野菜とおなじ土俵には乗らないと
考えています。 

 


身体への負荷というよりむしろ身体に住む善玉菌のように
協力し合い、身体を健康に保つ役割を担うと感じます。
一部を殺菌し、殺してしまうと見た目やなにかはよくなりますが
全体としてのバランスは崩れ、足りないものをよそから奪うような
そんな押し合い引き合い関係へとなだれ込みます。
この辺のことは、うまく言葉で表しにくいのですけれど
がんを殺そうとして、別の健康な細胞を殺してしまい
全体として弱るということと似ています。


Gさんがなにかご自分の考えを導きだし、
紐解く一助になればと思います。

雑然としてすみません、長くなって。

taro

 
基本セット5品1000円 標準セット6品1200円 満足セット7品1400円 大盛セット10品1950円 特盛セット13品2500円 他、ご要望に応じて苦手なものは他の野菜に入れ替えたり、追加注文可能です。