秋田の無農薬原木椎茸農家の斉藤さんの跡継ぎの娘さんに
無農薬で野菜を作ってみませんか。
うまくできたら野菜は引き取りますから、
と、声をおかけしました。
本来なら、不謹慎なはなしかもしれませんが
すこしでも、目の前のかなしみから、
先に目標を持ってやっていただけたらと。
お父さんはいままで低農薬で作ってきたからわかっていると思うのだけれど
口でいうほど、本当はそんなに簡単ではなくて
初年度は特に、虫や病気になやまされ
ろくにできないかもしれない、
でもそれは、お願いしこれから可能性にかけてやろうとしている人に
向ける言葉としてはふさわしくない
だから黙って、ただできたら引き取るからとだけ。
果たして、返事がきました。ぜひやってみたいとのこと。
お母さんもいわく、娘ががぜんはりきってやる気になっていると
明るい声の電話。
白菜、キャベツ、トマト、いんげん、オクラ、ズッキーニ、など
いろいろやって見たい、いま白菜のたね植えたとか。
涼しい田沢湖近くなので夏、こちらが終わったころにできてきたら
いいなという思いも持ちつつ、
キャベツ、レタス…いやそれは難しいぞ…
いやいやそれは言えず
4月にまた出かけてくるつもり
そろそろ種まきの季節。
いろいろと悲しみはあるけれど、それぞれのやり方で
冬を乗り越えていかなくては。
去年も、また別の新規就農秋田の無農薬農家さんから
届いたきゅうりをお届けしましたが
産地に秋田というのがあったなら、
そういう農家応援の野菜だと思ってください。
でてくる野菜にはいろんなドラマがあります。
できた無農薬の野菜を
ひきうけることで次につながる夢があります。
セットとして野菜をおとどけしているゆえん。
畑は野菜畑としてつながりの中で存在していて
野菜が野菜単独で存在しているわけではないので
自然や人のつながりのなかでできた野菜をささえることがぼくが
この仕事をしている理由である気がします。